大型フェスやスタジアムの巨大会場であっても、彼らの真骨頂である「泥臭いライブハウス感」は一切失われない。イントロの一音が鳴った瞬間、アリーナ中央には自然発生的に巨大なサークルピットが出現する。
激しいモッシュやクラウドサーフが繰り広げられるフロアだが、そこには長年培われてきた暗黙の美徳が存在する。誰かが転べば、周りの人間が一瞬で手を差し伸べて引き上げる。倒れた帽子やスマホを周囲で守りながら拾い上げる。暴れながらも互いを尊重し合うその光景は、荒々しくも美しい。彼らが作り出してきた「安全で最高に自由な空間」の伝統が、今も確実に観客一人ひとりに受け継がれている。