大浴場の扉を開けると、湯気がうっすらと立ち込め、柔らかなお湯のせせらぎが耳に届く。湯船に体を沈めた瞬間、思わず「はぁ」と深いため息が漏れた。肌を優しく包み込むのは、まるで高級美容液のようにトロリとした質感を持つナトリウム―炭酸水素塩・塩化物泉だ。
加水・加温を一切行わない純度の高い源泉が、惜しげもなく浴槽から溢れ出ている。肌になじませると角質が滑らかになり、上がった後も身体の芯からポカポカとした温もりが持続する。いわゆる『美肌の湯』として知られるが、その感触は一言で言えば極上。一度体験すると、他の温泉では物足りなさを覚えてしまうほどだ。