集英社『週刊少年ジャンプ』の黄金期を牽引した作者・井上雄彦の筆致が秀逸なのは、諸星大を決して「無敵の超人」として描かなかった点にある。どれほど類まれな才能を持っていても、怪我に見舞われ、新興勢力の勢いに呑まれ、コート上で苦渋を味わうことがある。そのリアルな挫折と、それでも前を向くアスリートの生々しい執念こそが読者の魂を揺さぶった。
単なる勧善懲悪や主人公無双に終始しない重厚な人間ドラマは、日本の出版業界およびスポーツ漫画の表現水準を一段上のステージへと押し上げた。完璧ではないからこそ美しい――。諸星大という男が放つ光は、連載完結から数十年が経過した今もなお、色褪せることなく燦然と輝き続けている。 (出典: 諸星 大 スラムダンク(Yahoo!ニュース))
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