日本のモグラが絶滅の危機?激減の真相と環境省レッドリストの衝撃についての真相をお届けします。
日本に生息する代表的なモグラ科の分類、生息状況、および形態・生態の差異を客観的なデータとしてまとめました。
種名(標準和名)環境省レッドリスト分類主な生息地・分布生態的特徴と保全上の課題センカクモグラ絶滅危惧IA類(CR)沖縄県・魚釣島(尖閣諸島固有)1979年の1標本のみ。外来ヤギによる表土流出と調査不能状態が続く最難関種。エチゴモグラ絶滅危惧IB類(EN)新潟県・越後平野周辺(日本固有)大型種。圃場整備による乾田化とアズマモグラとの競合により生息数が著しく減少。ミズラモグラ準絶滅危惧(NT)本州の高山帯・森林地帯(日本固有)原始的形質を持つ小型種。森林伐採や林道建設に伴う土壌環境の乾燥に極めて脆弱。サドモグラ準絶滅危惧(NT)新潟県・佐渡島(固有種)佐渡島全域の平野部に生息。島内の農地基盤整備や開発による生息圧力を受ける。アズマモグラランク外(一部地域で激減)東日本全域、西日本の山岳部(日本固有)小型で年に最大2回繁殖。西日本では大型のコウベモグラに平野部を追われ山間部に孤立。コウベモグラランク外(優占種)西日本全域、現在東日本へ拡大中大陸起源の大型強勢種。体格と腕力で圧倒し、アズマモグラとの分布境界線を東へ押し広げている。
日本列島におけるモグラの勢力図を語る上で欠かせないのが、アズマモグラとコウベモグラの違いと激しい陣取り合戦です。体重約40〜80gのアズマモグラに対し、コウベモグラは約100〜150gと一回り以上大きく強靭です。西日本を中心とするコウベモグラは、かつて日本全土を覆っていたアズマモグラを平野部から追い出し、山間地へと追いやる形で分布を拡大してきました。現在もその「前線(フォッサマグナ付近)」は年間数メートル単位で東進しており、地下では極めてダイナミックな勢力争いが繰り広げられています。