駅の西口を出てすぐ目の前に伸びるのが、この街の象徴「モトスミ・ブレーメン通り商店街」だ。昼下がり、買い物かごを抱えた高齢者、ベビーカーを押す若い親、スケートボードを片手にした若者が、ゆったりとしたペースで行き交う。正午から夕方にかけて車両進入禁止となるこの通りは、まさに歩行者のための聖地だ。
2026年の今、この伝統的な商店街は目覚ましい進化を遂げている。創業半世紀を超える老舗精肉店の隣には、完全キャッシュレスのコーヒースタンドや自社農園の野菜を直接販売するEC連動型店舗が並ぶ。歴史ある商店街振興組合がデジタル決済プラットフォームや地域ポイントを導入したことで、古き良き個人店の暖簾を守りつつ、Z世代やITワーカーの利便性も完全に満たしているのだ。
「昔からの常連さんも、最近越してきた若い人も、ここで普通に言葉を交わす。デジタル化を進めても、人と人との対面コミュニケーションだけは絶対に略さないのがうちの流儀です」——商店街で長年アーケードを見守る店主は、誇らしげにそう語る。