豊橋技術科学大学の最大の特徴は、1976年の開学以来貫かれている「高専卒業生の受け皿と実践的技術者の育成」という明確な設置理念にあります。学部全体の定員のうち、高校卒業から入学する1年次入学者(普通高校・工業高校出身)は約2割に過ぎず、残る約8割が全国の高専から推薦や学力選抜を経て集まる3年次編入生です。
全国50校以上の国公私立高専からトップクラスの技術オタクや研究志向の学生が集うため、キャンパス内の空気感は一般的な大学とは一線を画しています。「サークルや飲み会に明け暮れるキャンパスライフ」とは対照的に、放課後も研究室や自習室にこもってプログラムコードを書き続けたり、3Dプリンターで試作を繰り返したりする学生が日常風景となっています。
さらに注目すべきは、大学院進学率の高さ(約75%〜80%)です。多くの学生にとって「学部卒業」は通過点に過ぎず、大学院(博士前期課程)まで進学して修士号を取得することが実質的な標準ルートとなっています。文部科学省の統計でも、地方国立大学工学部の中で群を抜く大学院進学実績を維持しており、これが高度研究開発職への強力なパイプラインを形成しています。