全裸生活のなかでも、とりわけ医学的・生理学的な関心を集めているのが就寝時のスタイルです。パジャマを着ずに眠る習慣は単なるズボラ習慣と見なされがちですが、全裸睡眠の健康効果については睡眠専門医や生体リズムの研究者からも注目すべきデータが示されています。
人間が自然で深い眠りにつくためには、体内深部の温度である「深部体温」を速やかに低下させる必要があります。衣服を着用していると熱が内側にこもり、放熱が阻害されて寝返りの回数が増加しがちです。これに対し、素肌のまま眠ることで手足や体表からの放熱がスムーズになり、入眠直後の深いノンレム睡眠へ到達しやすくなります。この生体メカニズムこそが、全裸睡眠による睡眠の質向上をもたらす最大の根拠です。
さらに、ウエストや鼠径部(そけいぶ)をゴムで圧迫しない環境は、就寝中の血流やリンパ液の循環を促進します。締め付けによる血行不良が解消されることで、翌朝のむくみ軽減や疲労回復スピードの向上を実感する声も少なくありません。日中の過酷な環境で緊張し続けた交感神経を鎮め、副交感神経を優位に切り替える生理的なスイッチとして、衣服を脱ぐという選択は確かな合理性を備えています。