蚊の寿命を語る上で欠かせないのが、性別による決定的な生存戦略の差です。結論から言えば、人を刺して血を吸うのはメスだけであり、寿命もメスのほうが圧倒的に長いという特徴を持っています。
オスの蚊は花の蜜や植物の樹液、果汁などを主食としており、人間や動物を刺すための鋭い口器を持っていません。オスの唯一の役割は交尾をして子孫を残すことであり、羽化してから役目を果たすとわずか1週間から10日ほどで寿命を迎えます。
一方のメスは、卵巣を発達させて産卵するための高純度なタンパク質を必要とするため、命がけで吸血行動を行います。産卵エネルギーを蓄えるメスは基礎的な生命力が高く、通常時でも約30日〜40日、気候条件や越冬態勢に入った場合は半年以上も生き続けることがあります。部屋を飛び回って人間を狙う蚊は100%メスであり、オスよりもはるかにしぶとく生き残る性質を持っています。