ロングセラー商品ほど、変化を恐れる傾向がある。レシピを少し変えるだけで既存のファンから悲鳴が上がり、売上が一気に落ち込むリスクを抱えているからだ。しかし、森永乳業が手がけるこのブランドは、2026年を迎えるにあたり極めて大胆な舵切りを行った。
「定番の味を守る」という消極的な姿勢を捨て去り、原料豆の調達ルートから焙煎度の精密制御、果てはミルクの殺菌温度にいたるまで、すべての工程を根本から再構築したのだ。店頭に並ぶパッケージのデザインは一見すると見慣れた姿のままだ。しかし、一口含んだ瞬間に口いっぱいに広がる香りとコクの解像度は、従来のチルドカップの域を完全に脱している。