本作の最大のハイライトは、間違いなくハリー・ベイリーによる楽曲パフォーマンスです。ディズニー音楽の巨匠アラン・メンケンが手がけた名曲「Part of Your World」において、彼女は原曲の持つエモーショナルなメロディラインを敬重しつつ、現代的なR&Bのエッセンスと驚異的なダイナミクスを注入しました。
地声からファルセットへの滑らかな移行、クライマックスで見せる力強くも切ないロングトーンは、観客の感情を直接揺さぶります。映画評論家たちも「彼女の歌声が響いた瞬間、あらゆるキャスティング論争は意味を失った」と手放しで賞賛。劇中でアリエルが声を奪われる展開があるからこそ、その「声」の価値に圧倒的な説得力が求められる本作において、ハリーの歌唱力は映画の屋台骨となりました。