先物取引で破産に追い込まれる人々には、驚くほど明確な共通点が存在する。それは「自分だけは逃げ切れる」という過信と、追証(追加保証金)の発生メカニズムに対する決定的な知識不足だ。
追証(追加保証金)とは、相場の変動によって口座の評価損が膨らみ、口座維持に必要な証拠金維持率を下回った際に、証券会社から課される追加の担保拠出要求を指す。現物取引であれば相場が下がっても「塩漬け」にして回復を待つ選択肢がある。しかし、証拠金取引である先物取引にその猶予はない。決められた期限までに現金を入金できなければ、強制決済という惨劇が待っている。
破産者の多くは、含み損が拡大した際に「すぐに反転するはずだ」と現実を直視できず、ナンピンを重ねて傷口を広げる。結果として、元の投資元本を遥かに超える巨大な負債を抱え込み、一瞬にして自己破産へと転落していくのだ。