描画において最もクリエイターを悩ませるのが、水という無色透明なモチーフの表現だ。絵の具のように「青色を塗る」だけでは、硬いプラスチックのような質感になりかねない。
リアルな透明感を生み出す鍵は、光の屈折と反射を忠実に捉えることにある。背景の色彩を微妙に歪ませて透過させ、輪郭部分にやや濃いハイライトを走らせる。これだけで、描画面に奥行きと立体感が生まれる。
水滴を描く際は、影の配置が命だ。光源の逆側に落ちる影だけでなく、水滴内部を通り抜けた光が接地部分を明るく照らす「集光現象」を再現すると、一気に存在感が際立つ。レイヤーの合成モードを「覆い焼き(発光)」や「加算」に設定し、光の強弱を調整する技法も効果的だ。