事前の韓国対メキシコの勝敗予想において、多くのブックメーカーや専門家が「欧州組の充実度」を基準に予想を立てがちです。しかし、このカードには数字のデータだけでは見えてこない、勝敗を狂わせる決定的な盲点が存在します。
最大の要素は「標高と気候条件」です。メキシコ国内や中南米のスタジアムは、標高2,000メートルを超える高地に位置することが珍しくありません。気圧が低く酸素濃度が薄い環境では、ボールの軌道が伸びやすく、選手の心肺機能にかかる負荷は平地と文字通り桁違いです。平地でのスプリント力に頼るチームは、後半60分を過ぎたあたりで急激にスタミナを失います。
ネット上では「欧州組の個の力があれば気候など関係ない」という楽観論が散見されますが、これは現場を知らないファンの典型的な誤解です。高地特有のボールタッチ感覚のズレと乳酸の蓄積は、普段なら通るはずのラストパスを数センチ狂わせ、結果としてスコアを大きく左右します。このアジャスト能力の差こそが、下馬評通りの結果にならない最大の構造要因です。