画面越しの初見では思わず息をのむ。「ダマスカスヤギ」と呼ばれるこの品種は、生後間もない時期には驚くほど愛らしく、まるで絵本に出てくる子ヤギのような可憐な容貌をしている。しかし、成体へと成長する過程で劇的な変貌を遂げる。頭蓋骨が独特のアーチを描き、鼻腔が大きく隆起。耳は非常に長く垂れ下がり、成熟すると圧倒的な異彩を放つようになる。
地元中東では、この造形こそが古くから「美の象徴」と称されてきた。日本人にとっては異形に映る顔立ちも、アラブの伝統的審美眼においては「気品と威厳の極致」とされる。美しさの基準が西洋や東アジアとは根底から異なるのだ。視点の違いが生む強烈なギャップこそが、ネット上で世界的なセンセーションを引き起こしている最大の理由だ。