子どもの頃、国語の教科書を開いて「なんだこれは!」と声を出して笑ってしまった記憶を持つ人は少なくありません。教科書に掲載されたおもしろい詩は、教育的な堅苦しさを軽やかに飛び越え、日本語の持つリズムや響きの楽しさをダイレクトに教えてくれます。
たとえば、阪田寛夫の『サッちゃん』などで知られる童謡の世界や、川崎洋の言葉遊びを散りばめた作品群は、小学生の心を一瞬で掴むパワーを持っています。文字を音読したときの心地よさと、意味が頭に入った瞬間に訪れる「脱力感」のギャップこそが、名作詩の真骨頂です。
大人の鑑賞にも耐えうるこれらの作品は、単なるウケ狙いではなく、子どもの目線に徹底して寄り添った観察眼から生まれています。授業中にみんなで音読しながら思わず教室が笑いに包まれたあの体験は、言葉の面白さを知る原点と言えます。