物語の舞台となるのは、暗黒と魔術が支配する荒涼たる異界。かつて絶対的な君主として君臨しながらも力を失った主人公・レオノアが、過酷な運命に翻弄されながら自らの存在意義と奪われた権威を取り戻そうともがく姿が主軸に据えられています。
ダークファンタジー漫画としての本作の魅力は、単なるバトルや権力闘争にとどまらない点にあります。魔力を失い無力化したレオノアと、かつて彼に服従していた眷属(けんぞく)たちとの力関係の逆転、そしてそこに生じる背徳的な依存と支配のグラデーションが息をのむテンポで描写されます。救いのない状況下で繰り広げられる心理戦は、ページをめくる手を止めさせません。