取材班がウェブ上のコミュニティやSNS、知恵袋などで報告されている数千件の体験談を精査したところ、発症時の心理的パニックと認知の偏りが浮き彫りになりました。
「モニターを見ながらプレゼン資料を作成していたら、突然画面の中央にアルミホイルを乱反射させたようなギラギラした光が現れた。手元のキーボードの文字が見えなくなり、失明するのではないかと恐怖した」(40代・IT企業勤務)といった声のように、初発時の視覚的ショックは想像を絶するものがあります。
しかし、問題はその後の行動です。「30分ほど目を閉じて休んだら何事もなかったかのように光が消え、頭痛も起きなかったので病院へ行かなかった」と語る利用者が全体の半数近くを占めていました。その後、健康診断の脳ドックや別の不調で頭部MRIを撮影した際に、「後頭葉に過去の微小な脳梗塞(ラクナ梗塞)の痕跡が見つかった」と告白するケースが散見されます。
臨床医への取材でも、初発の閃輝暗点を「疲れ目」と片付けて放置し、数カ月後に本格的な脳虚血を発症して救急搬送される患者のパターンが最も悔やまれると指摘されています。自覚症状が光だけであっても、脳内では重大な血管トラブルの警告灯が点滅していた可能性を看過してはなりません。