インターネットの深淵で、長年にわたり怪異のような存在感を放ち続ける「やったねたえちゃん」。その原点を紐解くと、商業誌ではなく個人の創作による同人誌出版のルートへと行き着く。可愛らしい幼少期の主人公・たえちゃんが、家庭の困窮や理不尽な不幸に見舞われながらも無邪気な笑顔を浮かべる構図は、見る者の精神を激しく揺さぶる。ネット上の多くのユーザーが「閲覧注意」と警鐘を鳴らすのには、確かな理由が存在した。
一見すると不条理な不幸の連鎖を描いたナンセンスギャグのようにも映る。しかし、物語の背景を細かく検証していくと、単なる悪趣味なパロディを超えた、冷徹な社会風刺や人間の業が緻密に組み込まれていることが解き明かされる。幸福と不幸の倒錯した関係性が描く圧倒的な絶望感こそが、この作品を伝説的なトラウマ漫画へと押し上げた真相である。