この場所の面白さを語るうえで外せないのが、地下飲食街の存在だ。昭和の雰囲気を色濃く残す居酒屋やうどん店、喫茶店が所狭しと並び、昼時には周辺のビジネスパーソンで行列ができる。上階の洗練されたラウンジでAIアルゴリズムを議論していた若手起業家が、地下に降りて昔ながらの赤提灯の下で焼鳥を頬張る姿は日常茶飯事だ。
ハイテクとレトロ、グローバルとローカル。相反する要素が混然一体となったこの「雑多さ」こそが、クリエイティブな思考を刺激するインキュベーターの役割を果たしている。すべてが整然と管理された最新鋭のタワービルにはない、人間味あふれるカルチャーがここには確かな手触りとして存在する。