近年のラーメン界において、「スープのない担担麺」は独立した確固たるジャンルを築き上げた。その爆発的ヒットの原点にあるのが、広島発祥のスタイルだ。豚骨や鶏ガラを何時間も煮込んだ重厚なスープで勝負する従来型とは異なり、タレとオイル、そして麺の三位一体で食すシンプルかつ破壊力抜群のアプローチが、多忙な現代人のファストフード需要に合致した。
とりわけ「痺れ(シビレ)」を主役に据えたスパイス使いは秀逸だ。唐辛子のストレートな辛味とは異なり、花椒がもたらす爽快な痺れは脳をダイレクトに刺激する。食後の後味が驚くほど軽やかであることも、リピート率を高めている大きな要因と言える。