母息子の共依存が最も破壊的な形で表面化するのが、息子の恋愛や結婚の局面です。共依存状態にある母親にとって、息子の交際相手や結婚相手は「自分のテリトリーを侵食し、息子を奪い去る侵入者」に他なりません。そのため、息子のパートナーに対して無意識の粗探しや過度な干渉を繰り返し、関係を破綻へ追い込もうとします。
仮に息子が結婚に至ったとしても、今度は凄惨な嫁姑問題が勃発します。共依存関係にある夫は、妻と母親の間にトラブルが生じた際、常に母親の肩を持つか、あるいは見て見ぬふりをして現実逃避を図ります。夫の精神的立ち位置が「新しい家庭の長」ではなく「母親の息子」のまま留まっているため、妻は新婚生活の中で孤立無援の苦しみを味わうことになります。
「夫が何でも義母に相談して勝手に決めてしまう」「休日の予定に必ず義母が同行してくる」といったトラブルは氷山の一角に過ぎません。最終的に妻が愛想を尽かして離婚を突きつけ、息子が再び母親のもとへと舞い戻るという家庭崩壊の悲劇は、共依存家庭において極めて頻繁に見られる結末です。