1997年に劇場公開された本作の最大の歴史的意義は、何と言っても野原家の妹・ひまわりのスクリーンデビューにある。テレビアニメ版で誕生したばかりの彼女が長編映画に参戦したことで、野原一家のチームワークと家族愛の描写は一段と深みを増した。
赤ん坊ならではの無邪気な行動が地球規模の危機を引き起こすという大胆なプロットは、『映画クレヨンしんちゃん』シリーズにおける黄金パターンの礎を築いた。幼い妹を守るために必死で走るしんのすけの姿は、単なるギャグアニメの枠を超えた強烈なエモーショナルを観客の胸に刻み込んでいる。