本展のもう一つの核となるのが、監督の宮崎駿とプロデューサーの鈴木敏夫というふたつの才能が織りなしてきた制作の軌跡だ。膨大なアイディアスケッチ、絵コンテ、名場面のレイアウトなど、ひとつのアニメーション映画が誕生するまでに注ぎ込まれた執念とも言える熱量が、幾重にも重なる展示資料から生々しく伝わってくる。
また、スタジオジブリの歩みを支え続けてきた日本テレビ放送網との強力なパートナーシップや、数々のヒット作が世に送り出された時代背景にも光が当てられている。企画展として企画されたこの展示群は、単なる懐かしさの提供にとどまらず、日本の現代文化を形作った一大スタジオの思考プロセスを解読するような知的刺激に満ちている。