「ガタガタという不気味な振動のあと、一瞬で屋根が持っていかれた」
館山市の沿岸部に住む70代の男性は、青ざめた表情で昨夜の恐怖を振り返る。午前2時過ぎ、暴風警報が鳴り響くなか発生した暴風は、住宅街の瓦を吹き飛ばし、街路樹を根こそぎなぎ倒した。気象庁の観測によれば、南房総市で最大瞬間風速58.4メートルを記録。一部の地域では60メートルを超える突風が吹いたとみられる。
黎明の街に広がっていたのは、無残に折り重なったカーポートと、散乱した電柱の破片だった。JR内房線・外房線は始発から全線で運転を見合わせ、東京湾アクアラインも強風のため全面通行止め。早朝の通勤脚は完全に奪われ、主要幹線道路では倒木による通行止めが相次いだ。