歴史を紐解くと、この路線はもともと九州旅客鉄道(JR九州)の鹿児島本線という主要幹線の一部であった。2004年の九州新幹線開業に伴い、経営分離される形で誕生したのが肥薩おれんじ鉄道株式会社である。地域の日常の足を守り、物流の大動脈としての機能を維持するという重責を担ってスタートした。
人口減少やモータリゼーションの波に晒されながらも、同社は従来の鉄道の枠にとらわれない柔軟なアプローチを続けている。通勤・通学客のための利便性向上はもちろんのこと、観光資源としての価値を極限まで高めることで、新たな乗客層を開拓してきた。地域に根差した姿勢と持続可能な運営スタイルは、全国の第三セクター鉄道からも熱い視線を注がれている。