SNSや大手ゲームコミュニティを検証すると、「おごそかなめいが」に関する悲痛な叫びは後を絶ちません。プレイヤーの投稿を分析すると、共通して以下のような認知バイアスによる油断が浮き彫りになります。
「パニーの島の露店でパッと見たら違和感がなくて即買いしたら、フータに鑑定拒絶された」
「中央の女の子のドレスの柄ばかり凝視していて、奥のドアにいる男の人が手を振っているのに気づかなかった……」
「つねきちの船の中が暗すぎて、スマホの画面を目を皿のようにしても見落とした」
なぜここまで多くのプレイヤーが同じ罠に引っかかるのでしょうか。そこには、美術心理学で言う「視線誘導(ミスディレクション)」のメカニズムが働いています。
人間は絵画を見る際、コントラストが高く光が集中している「顔」や「鮮やかな衣装」に無意識に視線を奪われます。『ラス・メニーナス』において視線の中心となるのは、画面中央で無垢な光を浴びるマルガリータ王女と、豪華なドレスを着た侍女たちです。つねきちは、プレイヤーが中央の華やかなディテールをチェックして「よし、不自然な点はないな」と安心した瞬間を見計らうかのように、最も視線の届きにくい画面奥の暗がりに罠を仕掛けているのです。