ネット上のQ&A掲示板やSNSでは、行間を狭くするための「危険な裏ワザ」が散見されます。特に注意すべき典型例が、「Shift + Enter(段落内改行)」を多用して無理やり行間を詰める手法です。
たしかに「Shift + Enter」を使えば段落間隔の余白は回避できますが、これは行間設定そのものを直したわけではありません。後からフォントサイズを変更したり他人が編集したりした際に、単語の途中で不自然な改行が発生し、レイアウトが完全に崩壊するリスクを抱えています。
また、行間を「固定値」にする際、フォントサイズよりも小さなポイント数を指定してしまうミスにも注意が必要です。例えば12ptの文字に対して固定値を10ptにしてしまうと、文字の上部が水平にスパッと切り落とされたような表示崩れが発生します。固定値を使う際は、必ず「フォントサイズ + 2〜5pt以上」を確保するのが鉄則です。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
文書の行間をどこまで詰めるべきかは、ドキュメントの「読者」と「利用シーン」によって明確に切り分ける必要があります。
【積極的に行間を詰めるべきケース】
A4用紙1枚に情報をまとめきるビジネス企画書、提出枚数制限のある公的申請書、履歴書・職務経歴書など。視界移動を最小限に抑え、一覧性を高めることで説得力が増します。
【行間を詰めすぎず適度な余白を残すべきケース】
長編の学術論文、小説・エッセイ、シニア層が閲覧する印刷マニュアルなど。行間が詰まりすぎていると「視線の乗り換え(次の行へ目を移す動作)」で読み間違いが発生しやすくなり、認知負荷が高まるため、1.25〜1.5行程度のゆとりを持たせることが推奨されます。