都市のきらめきから一転、自然の深淵へと没入したいなら北西の泉ヶ岳へ針路を取るのが正解だ。スキー場へと続くつづら折りのルートを登り詰めると、人工の光は一気に後退し、頭上には満天の星が降り注ぐ。車のエンジンを止め、ハザードランプすら消した瞬間に訪れる完全な闇と静けさは、日々の思考をリセットするのにこれ以上の舞台はない。
一方で、南部に位置する名取市の那智が丘は、美しく整然とした住宅街のスカイラインと仙台平野の奥行きある灯りが美しく調和する名所だ。「みはらしの丘」周辺から望む夜景は、山頂からの荒々しい景色とは対照的で、どこか温もりと優しさを感じさせる。北の泉ヶ岳の野趣と、南の那智が丘の洗練。この鮮やかなコントラストを一晩で味わい尽くすことこそ、宮城の地形を知り尽くした大人のドライブだ。