おしどり夫婦のイメージが定着していた二人に最大の試練が訪れたのが、2017年12月のことでした。週刊文春によって、藤吉久美子とテレビ局の男性プロデューサーによる深夜の密会および不倫疑惑がスクープされたのです。ドラマ撮影での関係性を超えた密会疑惑は、連日情報番組で大々的に報じられ、日本中に激震が走りました。
この未曾有の危機に対し、太川陽介が見せた対応は芸能史に残るものでした。報道当日に緊急記者会見を開いた太川は、厳しい追及を受ける中でも終始笑顔を絶やさず、「うちのバカもんがご迷惑をおかけしました」「僕は妻を信じます。もし世間が許さなくても、僕が許します」と言い切ったのです。この毅然とした振る舞いはメディアから「神対応」と絶賛され、世論の批判を一身に受け止める形となりました。
しかし、スポットライトの当たらない舞台裏では、夫婦間で激しい感情のぶつかり合いと徹底的な対話が行われていました。藤吉は太川に対して涙ながらに潔白を訴え、太川も妻の軽率な行動を厳しく叱責しつつ、長年培った家族の絆を守る決断を下しました。世間が見た「笑顔の会見」は、家庭を崩壊させないための太川の覚悟と男気による防波堤だったのです。