日立システムズホール仙台の最大の特徴は、音楽と舞台芸術のそれぞれに特化した独立二大ホールを備えている点にあります。多目的ホール特有の「器用貧乏さ」を排し、用途ごとに音響設計と客席構造が明確に最適化されています。
音楽専用の「コンサートホール」は総座席数804席(1階席570席、2階席234席、車椅子席完備)。伝統的なヨーロッパの演奏会場に多く見られるシューボックス(靴箱)型を採用しており、ステージを囲むように配置された木製音響反射板が上質で豊かな余韻を紡ぎ出します。ステージと客席の距離感が近く、どの位置からでも演奏者の運指やブレスの気配まで感じ取れる設計が特徴です。
一方、演劇やダンス、ミュージカルを主目的とした「シアターホール」は総座席数594席のプロセニアム型ホールです。客席の床勾配が非常に急に設計されており、前の観客の頭部で視界が遮られるストレスが構造上排除されています。舞台開口部からの視界の抜けが計算されており、小規模劇団の熱量あふれる芝居から緻密な照明演出を多用するコンテンポラリーダンスまで、視覚表現の魅力を損なうことなく届けます。