なぜこれほど多くの人が「かさぶた」の出現を固執して待ってしまうのか。背景には、SNSや過去の美容ブログに溢れる旧世代レーザーの体験談がある。10年以上前に主流だったレーザー治療は、強い熱エネルギーでメラニン組織を焼灼するため、表皮の損傷が避けられず、必然的に目立つ黒いかさぶたが形成されていた。
「しっかりとかさぶたが剥がれて、下から綺麗なピンク色の肌が出てきた」という成功体験のイメージが、今なお強力な固定観念として残っているのだ。そのため、施術後に肌に大きな変化が見られないと、患者は「照射出力が弱すぎたのではないか」と疑心暗鬼に陥ってしまう。だが、医療テクノロジーの進化は、その前提そのものを覆しつつある。