なぜレーサムは狙われたのか。答えはシンプルだ。彼らが抱える「超富裕層の顧客リスト」と「都心の一等地における不動産ポートフォリオ」が、喉から手が出るほど欲しかったからである。特にゼロ金利解除後の日本市場において、富裕層マネーの囲い込みは死活問題だった。
ファンド側は短期的なリターンの最大化を求め、デベロッパー側は長期的な事業シナジーを狙った。一見すると利害が一致したかのように見えた両者だが、その交渉のテーブルの下では、一般株主の利益を置き去りにした「取り引き」が行われていたとの指摘が絶えない。歪んだディールは、必ずどこかで綻びを生む。