752年4月9日。奈良・東大寺。一万数千人もの参列者が息を呑んで見守るなか、大仏開眼供養が執り行われた。
2026年、奈良国立博物館と国立情報学研究所が共同開発した「8Kハイパー・コンストラクション」展示では、今回発見された写本の記述をもとに、その日の開眼の瞬間が鮮明に再現されている。開眼筆に結ばれた長大な開眼の紐を、大勢の人々が手に取る。筆を握りしめた高僧が巨大な大仏の目に墨を入れた瞬間、会場は歓喜の渦に包まれた。当時の奈良はまさに、多様な民族と言語が交錯する「文化のクロスロード」だったのだ。