社長兼CEOの小島啓二率いる日立製作所は、明確なヴィジョンのもとでポートフォリオの再構築を進めている。その中核をなすのが2026年度中期経営計画だ。従来のハードウェア中心の事業体質から完全に脱却し、デジタルとグリーンを軸とした高付加価値型グループへの脱皮を図る決断が、今回の組織見直しを加速させている。
ここで注目すべきは、今回の再編が過去のような「業績悪化に伴う救済型コスト削減」ではない点だ。過去最高益水準の業績を維持しながらも、将来の競争力を高めるために組織を外科手術的に造り変える。この強い危機感こそが、同社が選択した事業構造改革の真意にほかならない。