「戦地で孤立している」「紛争地帯の医療キャンプで過酷な任務に就いている」。そう語る相手から送られてくる自撮り写真には、映画のワンシーンのようなドラマ性と哀愁が漂っています。しかし、断言します。見知らぬ外国人から唐突に送られてくるそれらのポートレートの99%以上は、第三者からの無断盗用かAIによる精巧な合成画像です。
編集部が数多くの被害相談や捜査資料を精査したところ、国際ロマンス詐欺の写真の特徴には明確な共通項が存在します。画角が妙にプロフェッショナルでモデルの宣材写真のようである一方、日常的なスナップ写真になると極端に解像度が低かったり、周囲の風景と人物のライティングが不自然にずれていたりします。
詐欺グループは、ターゲットの警戒心を解き、好意や同情心を抱かせるために「社会的地位が高く、なおかつ日常では出会えない職業」を偽装します。その代表格が、軍人、医師、国際機関職員、そして暗号資産運用で成功したという若きアジア系美女です。