近年の科学研究は、視線とホルモンの関係にも光を当てている。日本の麻布大学獣医学部を中心とする研究チームは、犬と飼い主が視線を交わすことで、双方の脳内に「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンが分泌されるメカニズムを世界で初めて実証し、大きな話題を呼んだ。
しかし、この「視線による絆の形成」は、互いに信頼関係があるペアにおいてのみ成立する。初対面の人間からの不用意な視線は、犬にとってオキシトシンの分泌どころか、ストレスホルモンであるコルチゾールを跳ね上げる要因にしかならない。
こうした最先端の科学的知見は、NHKの教養番組やNetflixで配信中の人気自然・動物ドキュメンタリーでも度々特集され、世界中のドッグオーナーたちの間で意識改革を巻き起こしている。犬の視線や反応を正しく解釈することは、もはや単なる愛犬家の趣味を超え、科学的な事実として広く浸透しつつある。