蝦夷の歴史と正体の真実|アテルイの激闘とアイヌの謎を徹底解明

蝦夷の歴史と正体の真実|アテルイの激闘とアイヌの謎を徹底解明

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朝廷が編纂した公式史料『続日本紀』には、蝦夷を「人面獣心にして野蛮」「農業を知らず山野を駆け巡る」といった中華思想に基づく侮蔑表現が随所に見られます。しかし、岩手県奥州市の胆沢城跡周辺や、青森県・秋田県にまたがる遺跡群の発掘調査現場を取材すると、全く異なるリアルな姿が浮かび上がってきます。

例えば、胆沢平野周辺の環壕集落跡からは、高度な鍛冶炉や鉄滓(てっさい)が大量に出土しており、当時の中央政府の官営工房に匹敵する、あるいはそれを超える製鉄・鍛造プラントが存在していたことが判明しています。また、出土した馬の骨を骨格測定した結果、畿内の馬よりもひと回り大柄で強靭な南方系・北方系交配馬を組織的に品種改良・放牧していた事実も突き止められました。

さらに注目すべきは、彼らの残した言葉の片鱗です。『類聚国史』などの記述によると、朝廷に帰順した蝦夷の長が「われら何の罪科ありてか官軍を向くるや。辺境の民といえども、父母妻子を愛し、命を惜しむ心は都の人と何ら変わらぬ」と涙ながらに訴えた場面が記録されています。ネット上の掲示板やSNSでは、時として「蝦夷は未開の戦闘集団だった」という極端な言説が散見されますが、現場の考古学的物証と史料批判を重ねれば、彼らが豊かな農耕・製鉄技術と高度な家族倫理を持つ独立主権コミュニティであったことは疑いようがありません。

中川 明日香
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中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。