稀代のメロディメーカーとして頂点を極めた男が、なぜ破滅への道へと足を踏み入れてしまったのか。執行猶予期間中に出版された自著『700番 第一巻』『700番 第二巻』や単独インタビューのなかで、その生々しい動機と経緯が赤裸々に語られています。
直接的な引き金となったのは、極度の睡眠障害と過密スケジュールによる慢性疲労でした。作詞作曲のプレッシャーや完璧なパフォーマンスを追求するあまり、医療機関から処方された睡眠導入剤や抗不安薬を多用するようになり、次第に規定量では効果が得られない身体になっていったと述懐しています。
その延長線上で、海外滞在時に勧められた違法薬物の「疲労が吹き飛ぶ」「集中力が高まる」という危険な誘惑に抗えなくなり、国内でも暴力団関係者をはじめとする闇ルートを通じて継続購入を繰り返す泥沼へと沈んでいきました。
「音楽のために薬を使ったのではない。ただ疲労を消したかっただけだったが、結果として音楽を裏切ることになった」——後のインタビューで語ったこの告白には、薬物がもたらす破壊力と精神的依存の恐ろしさが如実に表れています。