現在の彼を語るうえで欠かせないのが、キレのある身体能力だ。実は特技である少林寺拳法は黒帯の腕前を誇る。幼少期から叩き込まれた体幹の強さと、相手の動きを見抜く間合いの感覚は、高校時代のダンス経験と合流することで完璧な運動神経へと昇華された。
ワイヤーアクションや素早い殺陣(たて)を吹き替えなしでこなす度胸は、この時期に固められた。格闘技で培った重心のブレない身のこなしは、後年の撮影現場で監督たちを幾度となく唸らせることになる。身のこなし一つで感情を表現する演技の基礎は、すでにこの頃完成しつつあったのだ。