日本の卓越した視覚デザインは、国内留まらず世界へと波及した。1980年代、国際標準化機構(ISO)において世界統一の避難標識を制定する議論が巻き起こった際、日本のデザインと欧州案(フランスなど)が激しく火花を散らした。
当時、アメリカや一部の国では「EXIT」というアルファベット表示が根強かったが、英語を理解できない旅行者や子どもには通用しない。視認性試験や火災実験を重ねた結果、日本の「走る人」の視認性の高さと伝達スピードの速さが証明され、1987年にISO 7010(国際標準規格)として正式採用。今や欧州、アジアをはじめ世界中の施設で、日本生まれのマークが人々の命を守り続けている。