日本のスペシャルティ市場を語る上で欠かせない存在が、長野・軽井沢から世界基準を打ち立てた丸山珈琲だ。代表の丸山健太郎氏自らが中南米やアフリカの農園へと直接足を運び、生産者と信頼を築いて買い付けるダイレクトトレードの手法は、日本における生豆調達のあり方を根本から変えた。
一方で、清澄白河への上陸によって社会現象を巻き起こしたブルーボトルコーヒーは、注文を受けてから1杯ずつハンドドリップするスタイルを大衆へ鮮烈に印象づけた。これらパイオニアの切り拓いた道の上に、現在では地域密着型の自家焙煎ロースタリーが次々と花開いている。個性あふれるマイクロロースターが競い合うことで、街ごとのコーヒーカルチャーは豊潤さを増している。