WebメディアやSNS、書籍レビューサイトに寄せられる読者の声を見ると、岡本太郎の著作に触れた人の反応には共通する傾向があります。「背中を押された」という生ぬるい感想ではなく、「甘えていた自分を殴られたような衝撃を受けた」「言い訳ばかりしていた自分を恥じた」といった、痛烈な自省を伴うコメントが大多数を占めています。
神奈川県川崎市にある川崎市岡本太郎美術館や、東京都港区南青山の「岡本太郎記念館」には、現在も若い世代を中心とする来館者が絶えません。展示室に並ぶ巨大な絵画や立体作品を前にした来館者からは、「理屈を超えた生命のエネルギーに圧倒される」「作品を観ていると、自分の小さな悩みがどうでもよくなる」といった声が多く聞かれます。
単なる歴史上の巨匠としてではなく、いまを生きる個人の内面に直接語りかけてくる対話者として、岡本太郎の存在感は年々その凄みを増しています。