画面をタップすればあらゆる情報が手に入る2026年。それでも、両家の顔合わせにおいては、あえて「手元に残る紙の冊子」を選ぶカップルが圧倒的多数を占めている。この現象の背景には、世代間のデジタルギャップを埋める配慮と、物理的な「モノ」が持つ独特の安心感がある。
「初対面の場では、どうしても目線のやり場に困る一瞬があります」と語るのは、都内で数多くの祝宴を手がけてきたブライダルプロデューサーだ。「テーブル中央に一冊のしおりがあるだけで、全員の視線が自然とそこに集まる。画面をスクロールするスマホと違い、同じページを開きながら『お義父さん、若い頃は野球をやられていたんですね』と会話の糸口を掴めるのが、紙媒体ならではの強みです」。手で触れ、持ち帰り、後から実家の棚に大切に飾っておける記念品としての価値も、親世代から絶大な支持を得ている。