何をやってもうまくいかない悲劇の少年、チャーリー・ブラウン。凧揚げをすれば木に食べられ、野球では負け続け、意中の「赤毛の女の子」には声をかけることすらできない。しかし、彼こそが物語の中心軸であり、すべての優しさと挫折の体現者である。
スヌーピーとチャーリー・ブラウンの関係は、一般的なペットと飼い主の枠組みに到底収まらない。餌をくれる人物としてしか見ていないような冷めた素振りを見せつつも、危機的状況に陥れば最大の信頼を寄せる。主従関係ではなく、独立した二つの魂が適度な距離感で同居しているのだ。この甘すぎない関係性こそが、長年にわたり大人の鑑賞に耐えうる深みを与えている。