大竹しのぶさんのキャリアは、まさに日本映画・演劇史そのものです。1973年、中学3年生の時にドラマ『ボクは女だてら』のオーディションに合格して芸能界入りを果たしました。
一躍その名を全国区にしたのが、1975年公開の映画『青春の門 -筑豊篇-』のヒロイン・織江役です。同作での鮮烈な演技により、ブルーリボン賞新人賞や日本アカデミー賞優秀助演女優賞を獲得しました。同年にはNHK連続テレビ小説『水色の時』のヒロインにも抜擢され、素朴で純粋な魅力を持つ国民的女優としての地位を不動のものにします。
若い頃の大竹さんは、どこか儚げでありながら、芯に強烈な情念を秘めた演技で監督や演出家を魅了しました。1978年の映画『事件』や『配達されない三通の手紙』など、名だたる巨匠たちの作品で主演・主要キャストを務め、演技派女優としての階段を一気に駆け上がりました。
その後も、1999年の映画『鉄道員(ぽっぽや)』、2016年の『後妻業の女』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞するなど、各年代で記憶と記録に残る名作を世に送り出し続けています。