育成の観点からも議論は平行線をたどる。賛成派は、DH制の導入によって打撃専門の若手選手に出場機会(打席数)を与えることができると主張する。二軍でいくら打っても、一軍に守るポジションがなければ出番はない。DHがあれば、守備に不安のある大砲候補を実戦で育てることができる。
これに対し反対派は、守備を軽視した野手ばかりが育ち、結果として選手の総合的なクオリティが低下すると懸念する。また、投手が打席に立たないことで、相手投手の「打者としての弱点」を突くようなマニアックな配球の妙味が薄れ、大雑把なパワー勝負に終始する危険性も指摘されている。どちらの言い分にも一理あり、決着は容易ではない。