今や伝説となった『半沢直樹』の放送当時、テレビ業界には大きな衝撃が走った。作家・池井戸潤の原作が持つ圧倒的な熱量と、銀行という組織の泥臭いドタバタ劇を、極上のエンターテインメントへと昇華させた立役者こそ堺雅人だった。
TBSテレビが誇る看板枠「日曜劇場」の歴史においても、この作品が遺した足跡はあまりに大きい。硬派な企業サスペンスというジャンルは、それまで一部の熱心なビジネス層向けと捉えられがちだった。しかし、彼の気迫に満ちた熱演は世代や性別を超えた共感を呼び起こし、社会全体の熱気を底上げしたのだった。