事件の発端は、鳥取県に本社を置く日本テレビ系列の「日本海テレビジョン放送」で発覚した長年の不正だった。同社の元経営情報局長が、10年以上にわたり「24時間テレビ」の寄付金を含む総額1,000万円以上の売上金を個人的に着服していた事実が明るみに出たのだ。
着服された現金の中には、紙くず同然に扱われた一般市民や子供たちの小銭が含まれていた。毎年夏、市民が善意で持ち寄った募金箱から、直接現金が抜き取られていたという事実は、視聴者に言葉を失わせるほどのショックを与えた。内部監査の甘さ、金庫管理の粗雑さ、そして「チャリティ番組の金に誰も疑いの目を向けない」という現場の慢心が重なった結果である。
テレビ放送業における倫理観が根底から問われる中、系列局の不祥事はキー局である日本テレビ放送網の足元をも大きく揺るがすこととなった。