この関係性をより直感的に理解するために、図書館にある「本」をイメージしてほしい。
DNAは、本を構成する「紙とインク」だ。あるいは、文字が印刷された「紙のページ」そのものと言ってもいい。これに対して遺伝子は、そのページに書かれている「具体的な物語やレシピ」にあたる。紙とインク(DNA)がなければ物語(遺伝子)は存在できないが、紙の余白や意味をなさない文字の羅列は物語とは呼ばない。意味を持つ文章の部分だけが遺伝子なのだ。
ちなみに、この「本」が何千冊も集まった図書館全体、つまりある生物が持つすべての遺伝情報のセットを「ゲノム」と呼ぶ。この階層構造を整理するだけで、科学ニュースの理解度は劇的に向上する。