ブームの背景には、消費者の舌の変化だけでなく、深刻化する温暖化という現実も影を落としている。赤いりんごを発色させるためには秋口の適度な冷え込みが欠かせないが、近年の猛暑と暖冬は「着色不良」という大きな課題を農家に突きつけてきた。
そこで一躍スポットライトを浴びたのが、鮮やかなグリーンのまま収穫できる品種だ。真っ赤に染める必要がないため、着色管理にかかる膨大な労力を大幅に削減できる。さらに、病害虫に比較的強く、果肉が硬いため貯蔵性にも長けている。長野県や青森県の先進的な生産者たちは、次世代の気候適応型品種としてこの青りんごの植栽面積を急速に拡大させているのだ。